2009年03月03日

心のバトン

 カナは、キンタとタマと三人で暮らしていました。
春にタマちゃんが天国へ旅立ち、それからは二人っきり。
カナが居なくなっった今、キンタは実家で暮らしています。
本当はミナが飼い始めたネコちゃん達だったので引き取りたいのはやまやまでしたが、
キョウが猫アレルギーで、お姑さんが動物嫌い。
どうにもならず、オサムちゃんノリちゃんに託しました。
…カナの最期を看取ったキンタ…
カナが発見された時、寄り添うように足元で丸くなっていたそうです。
ノリちゃんは、キンタによく話しかけています。
「ねえキンちゃん?カナちゃんどうしちゃったの?」
「ねえキンちゃん教えてよ。アンタしかカナちゃんの事分からないんだよ?」
…ニャ〜としか答えてくれませんけど…(笑)

 カナが住んでいたマンションの片付けや、乗っていた車の返却…etc…
悲しむ暇もないくらい忙しかったです。
ただ、それらをオサムちゃんノリちゃんにさせる事は出来ないと、
週に二回ほどミナが実家へ通い、相談しながら事を進めました。
 カナが乗っていた車は、自分の車ではありませんでした。
色々な事情があり借りている状態だったので、返さなければいけないと・・・
オサムちゃんと一緒に返し行った時のことです。
車を貸してくれていた人は、ミナの前夫…アキラの事を知っている人でした。
その人の家に到着し、ありふれた会話。
(お久ぶりです。色々と迷惑をかけてしまってすいませんね…)
「いやいや…大丈夫かい?…カナもどうしちゃったんだか…」
(何だかね〜…よくわかんないけど…ま、仕方ないよ(笑))
「…そう言えば…アキラもだっていうんでしょ…」
((・ω・)ん?アキラもって?・・・)
二人の会話を見守っていたオサムちゃんが、ようやく重い口を開きました。
「…何だか、そうらしいぞ…詳しくは知らんけど…」
カナの車を返しに行って、アキラの死を知ったミナでした・・・
驚きこそはしましたが、それは現実としてすぐに受け止める事が出来ました。
六年ほど一緒に生活した中で、そういう方向に進んでしまっても不思議ではないと、
性格を知っていただけにそう思いました。
ミナに関係は無くても、キョウとジンにとっては血の繋がりのある人です。
もしこの先、本当のお父さんについて聞かれたとしたら・・・
これから先の事を考えると、不安材料になります。
でもその時が来たら…真実を伝えようと思っています…

 親戚の方に手伝ってもらい、カナの住んでいたマンションから荷物を運び出しました。
まっさらになった部屋の掃除を終え、ミナは、カナが最期に選んだ場所に、同じ体制で・・・
カナは、部屋全体を見渡せる場所を選んでいました。
…突発的な行動ではない、とその時思いました。
きっと、部屋全体を見渡しながら、ここで料理したなとか、
ここでキンタとタマが遊んでたなとか、色々な思い出を振り返ったのだと…
自分がしてしまった事に後悔はしていなくても、後に残された人の事を考えていなかった…
今になってそれを悔やんでいる、と感じました。

 ミナがカナの代わりに出来ることは何か。
後に残された人達に、カナとなって言葉をかけることしか思い当たりませんでした。
「姉ちゃん大変だったね…大丈夫?」
カナの友達に会うと、必ずそう言われます。
(大丈夫だよ。色々とありがとうね。)
いつも笑顔で、心配してくれる人達にそう言います。
…こんなカナの為に葬儀に来てくれてありがとう…
きっとカナは、友達一人一人にそう言いたいはずですから。

                                                 【続く】

posted by ミナ at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ★その後★ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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