2009年02月06日

爆弾

家庭、家族の状態を見据えながら、ミナ自身との戦いが始まりました。
自分の心の真ん中にあるものは表に出さず、家族それぞれの見えない糸を結ぼう。
この時の想いは一か八かの賭けでした。
自分自身で限界を感じていたのなら、ミナの性格上、即捨てていたと思います。
何故進むことを決めたのか…きっと、反逆児だからでしょう。。。

 ヒカルが幼稚園に行くようになって、世間に目を向けました。 
家業の時期以外に、体の空いている春先と秋に使ってもらえる職場を探し、通い始めました。
まるきりやったことのない仕事内容。
知り合いなど居るはずもなく同年代の人も居ない、まして他の人は永年勤めている人達ばかり。
ここでも、ほとんど会話の無い環境を強いられました。
お姑さんタイプの人達が多く、話し方が素っ気なかったり怒っているような口調だったり。
土地柄のせいだと解っていながらも、なかなか馴染めませんでした。
これって女性がやる事?と思うほどのハードな仕事。
ミナは年齢も一番若かったので、暗黙の了解でキツイ所に回ります。
心も壊れかけ修復しきれていないうちに、体をも痛めつけるような日々でした。

 新しい仕事を始めてからも、家庭の雰囲気が変わることはありませんでした。
もちろんです…ミナの心が不安定なままですから…
頑張らなければいけないと自分を奮い立たせてみても、
それは、仕事に対しての気持ちに当てられてしまい、
家庭内に向けることが出来なくなっていきました。
そしていっぱいいっぱいになった挙句、何も考えられなくなりました。
考えてみても先のことは何も見えては来ず、かと言って希望を持つ訳でもなく。
家庭内の状況も、良くなりもせず悪くなりもせず。
流されながら、ただ何となく過ごしていました。
この頃です…一人になれたらどんなに楽だろう、と思ったのは…
 
 流されながら一年以上も過ごしました。
ただ何となくの意味の無い毎日。
パソコンに向かいゲームに夢中になる、そんなミナになっていました。
たまに出掛け、買い物帰りにカナの部屋に寄り、お互いの近況報告。
ミナは相変わらずマサ○の愚痴。
カナはこの頃色々とあり、夜の世界に足を踏み入れていました。
しかもチーママとして働いていたので、考える事も沢山あったようで…
愚痴るよりは相談的なことのほうが多かったです。
いつも、考えても答えは出ないよね…という感じの会話で終わりましたが、
素のミナでありのままを話し、割とすっきりした気分で帰って来ていました。

 ある日、いつもの様に買い物に出掛けたミナでした。
普段なら、買い物を終えてからカナの所に向かうのですが、
たまに付き合ってもらおうかと思い、朝一番で連絡をとりました。
まだ寝ているであろう午前11時。
呼び出しのベルが1回鳴っただけでカナはすぐに出ました。
((・ω・)あれ?早いね〜起きてたの?)
「…うん。」
(たまにさ買い物でも付き合ってよ?)
「…ちゅうか寝てないと思うし。」
((・ω・)は?思うしって何さ?)
「…何があったか解んない。」
(解んないって、どういうこと?)
「…部屋の中…酷いことになってる…」
(・・・・・・・・)
「爪も割れて痛いし、何かアザも出来てる。」
(ちょ、今行くわ。鍵開けといてよ?)
「・・・・・・・・」
ミナはすぐさまカナの所へ向かいました。
部屋の中は、テレビが転がり鉢植えの土はばら撒かれ、まるで乱闘があったかのような状態。
カナの様子は、いつもと違うとすぐに分かりました。
(…今朝、どうやって帰ってきた?)
「…タクシー。」
(誰かに送ってもらって此処に入れたんじゃないの?)
「いや、誰も来てない…一人。」
(酔ってて覚えてないだけなんじゃないの?)
「・・・いや・・・誰も来てない。」
(じゃ、なしてこんなんなってる?)
「…カナ…自分でやったと思う」
「…9時くらいになって、気が付いたらこうなってた…」
一点を見つめ、そう話すカナに恐怖感を覚えました。
ただ事では無いと感じ、まずはこの場から連れ出そうと支度するよう言いました。
「…顔も洗ってないんだけど…」
(そんなのどうでもイイから早く支度しな!!!!)
荒みきった姿のまま、上着を羽織らせ車に乗せました。
普段から「部屋に誰か居る感じがする」と言っていたカナだっただけに、
ミナはその「見えない何か」の存在を目の当たりにしているような気がしていました。
(…何処に連れて行けばいいんだ…寺か…神社か…)
ミナは慌てながらも、10年ほど前に厄払いを受けた場所を思い出しました。
そこはカナも厄を払ってもらった場所で、そこに向かいました。
 その場所に着き、ミナは車を降りました。
「…降りるの?…降りなきゃ駄目?」
(当たり前だべさ。早くしな!!)
急ぐミナとは反対に、乗り気でない様子のカナ。
半ば無理矢理に車から降ろし、玄関へと向かいました。
そうすると今度は、玄関に入りたくないと言い泣き出しました。
この時のミナは、いつもと全然違う、見たことの無いカナの姿に、
「見えない何か」が重なっていると思わざるを得ませんでした。
(そんな事言ったってどうするの?このまま帰るわけいかないからね!!)
怯えるカナの手を引き部屋の中へと入り、二十分ほど経った頃でしょうか。
カナは重い口を開き始め、見る見るうちにいつものカナへと戻りました。
今思っても、不思議な体験でした。
一番不思議に思っていたのはカナでしょうけど。

 一難去ってまた一難…とでも言うべきでしょうか。
何も考えないでただ過ごしていたミナに、味わったことのない刺激が与えられました。
霊感体質…それは、同じ姉妹でもミナにはないもので、もちろん解るはずもありません。
普通に戻ったカナにその時の事を聞かされても、言葉では理解できても
頭がついていきませんでした。
でもそれがカナの感じる現実ならばと、今後気を付けるように言いました。
カナの性格を解っているだけに、これでもう大丈夫、とミナはひとまず安心しました。

                                                    【続く】
posted by ミナ at 08:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ★その後★ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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