2009年02月03日

身に沁みる逆境

その後しばらくの間は、マサ○の顔を見ることすら出来ませんでした。
…憎悪…
ミナの心は、それに支配されていました。
でも、子供達の前でそれをあからさまに表す訳にもいかず、ただじっと耐えました。
見ていれば、キョウがマサ○を避けているのも分かりました。
子供達を守ると心に誓い、進むと決めたのはミナだから、
その微妙な雰囲気を変えるのもミナの役目だと、本心を押し殺し自分に言い聞かせました。
家族、と呼べるような状態ではありませんでしたが、
同じ空間に居るそれぞれが、少しずつでも歩み寄れるようにと、
常に様子を伺い、雰囲気を読み、発する言葉にまで神経を使うようになっていきました。
…心の中では二人のミナが喧嘩しているようでした。どちらも引かず、治まりがつかず…
そのままの状態で、進み続けるしかありませんでした。
 
 その事件から半月ほど経ったある日、キョウとジンは実家へ泊まりに行きました。
オサムちゃんはキョウにメロメロで、お泊りも毎月恒例となっていました。
そこにカナが加わり、いつも賑やかに過ごしているとカナから聞いていたので、
少しでもキョウの心の傷が癒されるようにと、祈る気持ちで行かせたのを覚えています。
カナは手先が器用で、いつもキョウの髪を綺麗にまとめてくれていました。
その時も可愛くしてあげようと思ってくれていたはずですが・・・
カナは、キョウの頭に円形脱毛があるのを見つけました。
カナには事情を話していなかったので、その場で会議となったようでした。
右耳の上と後頭部にそれは出来ていました。
普段、髪をとかすことしかしていませんでしたから、ミナは全く気付きませんでした。
そんなになるまで精神的に追い詰められていたのかと思うと、
自分の決断のせいで…と思わざるを得ませんでした。
もちろんマサ○にも伝えました。
アンタのせいで精神的に追い詰められている、と。
どう思って聞いたのでしょう。
多少の反省はしたのかもしれませんが、様子を見ていれば分かります。
日に日に大きくなるハゲとは反比例・・・
それを心配することなど一度もありませんでした。
きっとマサ○の中では、触れられたくない事実だからこそ、考えないようにしていたのでしょう。
そんな簡単な問題ではないという事を解らせる為にも、ミナはあえて、
病院で言われたこと、薬の事、ハゲがどうなっているか見せたりと、
マサ○の心に杭を打ち続ける気持ちで、逐一伝えました。
植えられているのか、折れてしまったのか。。。それはマサ○だけが知るところですが。。。

 何故、子供達をも巻き込んでこの苦しみから逃げないのか・・・
…×2にはなりたくない…
…父親の居ない子供達が可哀そう…
そんな簡単な気持ちではないことに気付いていました。
ヒカルが結びつけた縁ですが、ミナが自分で選んだ道、だからこその意地です。
自分の生き方に間違いはないと、絶対にマサ○を変えてやると、執着した意地でした。
心のど真ん中にこの気持ちを置き、時間に身を委ねる生活を続けるのでした。

                                                    【続く】

posted by ミナ at 11:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ★その後★ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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