2009年01月07日

見つけたささやかな幸せ

普通であれば、子供が産まれ、子供の成長と共に親も成長していくものだと思います。
いくら好き勝手にやっていたミナでも、
子供が大きくなるのと比例して、子供を基本に置くようになっていきましたから。
そう考えると、マサ○に、今すぐ父親像を求めても無理だと思いました。
ヒカルが成長すればマサ○も成長する。…そう思うことにしました。
マサ○にとって、キョウとジンの存在が、
父親になるのに妨げになっていたという事も、ミナは気付いていました。
マサ○は、ヒカルに接している姿をキョウとジンに見られたくなかったはずです。
きっと子供達それぞれに対して、感情の違いがあったはずです。
マサ○と、キョウとジンとの距離は、いくらミナが間に入っても縮まるものではありませんでした。
間に入れば入るほど遠ざけているんだ、と気が付いてからは、第三者として見守るようにしました。
心が痛む時もありましたが、必要なことだから、と自分に言い聞かせて。
ミナに対してのマサ○は思いやりも無く、見えてくるのは、上辺の優しさと我侭な欲求だけ。
オレは良いけどオマエは駄目。…そう言われているのと同じ状況でした。
全てにおいて、マサ○の姿はミナの思い描く理想とはほど遠いものでした。
予想はしていたことですが、あまりにも酷すぎて、本当に悩みました。
・・・でも、やっぱりミナなのです。
逃げ場を失い身動きが出来なくなっても、
もがけばもがくほど苦しくなっていましたから、無理はしませんでした。
…考えても答えの出ない時は考えない。
…子供達にはミナが居るから大丈夫。
…今に見てろ!×1なめんなよ!
。。。こんなふうに思っていました(笑)
そしてだんだんと、ミナの視野からマサ○を外しました。
自分勝手に好きなことをやるのであれば、ミナも好きにやらせてもらいます。
その代わり、お互いに文句は無しにしましょう。
気が付けば…ミナの心の中は冷めていました。
一緒になった意味が無い現状に、嫌気さえ感じていました。

 そんな中でも、確実に子供達は成長していきます。
キョウとジンは小学校勉強をし、友達とも仲良くなれました。
気の合う仲間が家に遊びに来るようにもなり、本当に楽しんでる顔を見せるようになりました。
ヒカルは、這い這いから掴まり立ち、そしてイタズラ…
毎日見せる色々な姿が、成長を感じさせました。
キョウとジンの変わっていく姿はもちろんですが、
日中のヒカルとの時間が、ミナにささやかな幸せを与えてくれていました。

 ヒカルはとても好奇心が旺盛で、体力のある丈夫な子でした。
動き回るようになってからは、常に危険が隣り合わせ。
階段に取り付けたバリケード…というのでしょうか、
それを乗り越え、下まで落ちても泣きもせず、怪我もせず。
自分より背丈のある位置にあった水槽の中の金魚が気になり、
背伸びをして水槽をつかみ引っ張って…
ものすごい音と共にびしょ濡れで頭から流血、病院に運ばれてみたり。
ミナの目を盗み、ブカブカのキョウの靴を履き外に出て、道路の真ん中で座り込んで遊んでみたり・・・
今思うと、沈み込んでるミナに活力を与えるかのような行動でした。
キョウとジンの幼い頃は、そんな事などありませんでしたから、刺激的(笑)でした。
そんなヒカルの行動が、会話の無い夫婦の話題となりました。
 話題、といっても話を聞いてもらってるだけでしたが。
うんでもなければすんでもない。
聞いてるの?と尋ねたくなるような態度。
マサ○はいつも、心此処にあらず、といった感じでした。
耳はミナの声を聞き、頭と心では別なことを考えている。
それだけは、マサ○の目を見ればミナにも察することが出来ました。
 
 家庭を持続させる為に言わなければならないこと。
それだけは、喧嘩になるのも覚悟の上で言ってきましたが、いつもミナの一人舞台でした。
ミナの話を、ごもっともと思っているのか、また始まったと思っているのか、それは分かりませんが、
マサ○は口を返すことなく、毎度聞いていました。
(ミナのやるべきことはきちんとやってるし、伝えなければいけないことは伝えてる。)
(マサ○がどんな態度であろうと、ミナは間違っていない。)
いつしか、自分の事だけを考えて自分を正当化するミナになっていました。

 自分の居場所を確保したミナを待っていたのは仕事…『家業』でした。
此処は田舎の漁師町。
マサ○は、自営で漁業を営む家の長男。
逃れたくても逃れられない現実です。
ミナが育った、緑あふれる環境とは間逆の地でした。
農家特有の、のんびりした気持ちじゃ勤まらないのも現実です。
お舅さん、お姑さんだけには認めて貰いたい。
その気持ちだけが、ミナを家業へと押し出すのでした。

                                                       【続く】
posted by ミナ at 13:29| Comment(0) | TrackBack(0) | ★その後★ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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